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働き方を模索する緩和ケア認定看護師の物語

【大きな損失】ベテラン看護師を失う?新人の離職率を下げるためにベテラン勢を酷使する病院がヤバい!

誰のためでもない記事になりそうな予感です。
完全なる私のぼやきです。

今の医療の現場について、病院関係者でなければ詳しく知らない方がほとんどですよね。

先日、大ベテランの先輩看護師が退職するという話を聞きました。
相当なハードワークだったと思います。若手と同じだけ夜勤をして、すぐ休んだりうつ病になる若手の代わりに働きに出る。
希望もしていないのに、相談もなく突然一般病棟に送り出されたりと不当な待遇ですから。
サラリーマンであれば、行けと言われたところに行くのは当然だと言えば、その通りですが。
その結果、退職する理由がなかったはずの看護師が、病休になったり退職したりするのを何度も見ていると、なぜ事前に希望はとるくせに面談もせずに配置換えをするのだろう?と疑問に思います。


今の病院は【新人看護師の離職率が低い】というのが売りになっている節があるようです。
新卒看護師を確保するための秘策のようですが、それで何が起こっているかと言うと、「できていなくても叱らない(新人はすぐ辞めるから)」とか「褒めて伸ばすように(褒められなくてうつ病になるから)」とか「新人は定時に帰らせるように(定期に上がれないと辞めるから)」とかいう教育方針が、所属長から降りてくる時代になりました。
新人看護師は基本的に叱らない、残業はさせない、必ず褒めるというのが鉄則になっています。
その結果、新人が育たない→2年目からは放置(新人だけに手厚く優しい指導)→3年目には退職という悪循環がうまれました。
だから、毎年プリセプターといって新人教育をする看護師は固定(4年連続任命)されたり、本来しないような大ベテランが担当していたりと・・・おかしな減少が生まれています。

新人看護師も、優しくされていた新人時代が終わると、突然残業が強いられます。新人を帰らせるために。ろくに指導を受けていないから仕事も覚えていないのに、2年目になった途端に先輩看護師から放置されると感じるでしょうね。それは辞めたくなりますよ。
新人の離職率を下げるために、2年目以降の離職率は確実に上がっていると思います。


だって、病院側が言うことをわかりやすく言い換えると【新人看護師に残業させるな→先輩看護師が残業しろ】ですからね。
ちなみに【新人看護師を辞めさせるな→2年目以上は辞めてよし!】ですから。
繰り返しの指導が必要な新人に対しても、もうなんなら、「あの新人には指導しなくていい」とさえ言う師長さんだって存在するくらいですよ。うつ病になったのは、先輩看護師のせいだor病院のせいだと言われるくらいなら、何も教えるなということです。


看護の質が落ちているのも納得できます。


というわけで、私は見切りを付けて将来性のない職場とはさよならしようと思いました。
あんなに仕事熱心だった大ベテランの先輩が退職するくらいですから。もう未練はありません。


病院は、新人看護師の離職率を下げるのに躍起になって、看護の質も下げていることに早く気づかないとまずいと思います。

以上、やばすぎる病院に勤める私からでした。