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働き方を模索する緩和ケア認定看護師の物語

バツイチ看護師が本気出して出会いを求めた話


突然ですが、私はバツイチなんですよね。
32歳で離婚したので、当時は、もう次の相手は見つからないかもしれないし、一生独り身かもしれないと恐れていた私。
後輩の「まだイケます!遊びまくりましょ!」という言葉を信じて、遊びまくる決断をしました(←純粋にね)

元旦那と知り合ってから離婚するまで7年間だったので、私は恋愛ブランクが結構あったんですよね。まずは恋愛のリハビリをした方がいいと言われました。
看護師って医者と結婚するんでしょ?とか病院って結構出会いあるんでしょ?とか言われてきましたが、10年以上働いていてわかったのは、『看護師に出会いはない』という悲しい現実でした。コロナ禍で以前のようにお出かけしたり飲みに行ったりできない今、出会いは努力無しに得られないことが多いですよね。


ちなみに私は、離婚を決断したのち、早急に逃げ出すために賃貸を探さなくてはならず、不動産会社に『家も探しているけど出会いも探してます!いい人いませんか?』と相談しましたよ(←出会い難民w)
そしてなんと、不動産のお姉さんに紹介してもらい、新居と彼氏をゲットしました!!勇気出すのなんて一瞬ですからね!恥はかき捨てです!でも、やばいやつ認定されるので、四の五の言わずにマッチングアプリをしておいた方が得策ですwすぐお別れしたので、そこから私の恋活・婚活がスタートしました!


今日は私が実際に利用したものから今とても気になるものまで、オススメサイトとオススメアプリをご紹介します。

ネットニュースにもなっていましたが、今の時代『5人に1人がマッチングアプリで出会って結婚』しているらしいですね。そして、出会いのきっかけはマッチングアプリが首位になったらしいですよ。たしかにマッチングアプリで出会って結婚したという知り合いは増えています。
そういえば、恋愛のリハビリをしようとしていた私が、後輩に言われたのが、マッチングアプリ婚活パーティー街コンは今の時代利用している人は多いし、始めるのにハードルは高くないとのこと。結論を述べると、マッチングアプリ最高なんですよね(笑´∀`)私は4つのマッチングアプリを利用しましたが、アプリを併用している男性も結構いることがわかりました。

とはいえ、はじめはマッチングアプリにはなぜか抵抗があった私。婚活中だった後輩に連れられてまずは婚活パーティーに参加することにしました。街コンや婚活パーティーって、女性は500円~1,000円、男性は2,500円~4,000円程度が相場みたいです。

★machiconJAPAN

街コン・婚活パーティーの出会いポータルサイトです。



街コンJapanは、すごくサイトが見やすいし、いろんな会社が企画しているイベントが見れます。目的は婚活に絞らず、恋活や友達作りなど様々で、わかりやすく羅列しているので、そそられるイベントをクリックします!『公務員』とか『スイーツ付き』とか私の気を引くイベントが・・・

中でも私がお世話になったのは、

★OTOCON(オトコン)




まずは年齢層や相手に求めることを考えながら、好みのパーティースタイルを選びます。この時点で楽しいんですよね(笑´∀`)男性からバツイチは需要はないんじゃないかと思いつつ、パーティーはしっかりと選んでました。『結婚前提』とか『ハイステータス』なんてのもあります。私は年齢層が若すぎないイベントをチョイスしていました。私が参加したイベントは、プロフィールカードを先に記載して、そのカードを相手と交換して、一対一でお話しできるってのがよかったです。話題に困らないのはありがたい。自分のコミュ力の高さも役に立ちましたw自分が選んでもらえると嬉しいものですね(笑´∀`)

★FIORE PARTY




女性の参加費は無料だなんてイベントもありますね。何がいいかって、ターゲットにしている年齢層がわかりやすい。あまり若い集団が参加するものは避けたいと思っていた私。30歳代中心のイベントに参加しておりました。20代の若い子と戦えるとは思っていません!ちゃんと現実見て参加しました(笑´∀`)



調べていてマッチングアプリも沢山あって、衝撃を受けたのがこちら。

★ホワイトパートナーズ




現役看護師がプロデュースしているという。それだけで私としては興味をそそられましたね。年齢は女性は35歳まで、男性は39歳まで登録できるということで、幅広すぎずいいですね。20代半ばで出会いがないと結婚・出産に対して不安になりますからね。お相手も看護師に理解がある方が登録されるでしょうから、ありがたいことですね。36歳からは結婚相談所サービスもあるようです!ありがてえ。

★paters




こちらは利用していないのですが、30歳以上の男性が多く登録されていて、女性会員の比率は70%だとか。大人の男性と出会いたかった私にはまさにこれ。
マッチングアプリも対象を年齢や年収などで絞って検索ができるんですよね。便利。ですが、20代前半の若者に人気なアプリだと30歳オーバーの自分には対象が少ないんじゃないか?と思いました。なので、結局のところ、少しでも狙った世代の母数を増やすために年齢層を考えて登録するのが1番ですね。それぞれのアプリの強みがあるので、恋愛目的なのか、婚活目的なのかが一番重要です。


ちなみのちなみのどうでもいい情報ですが、私は離婚後にマッチングアプリには大変お世話になったのですが、あるマッチングアプリで元旦那を発見しましたよ!!!即ブロックですね(←いや、うそうそ。プロフィールの文章をスクショしてブロックw)

知り合いにばれる可能性があるからと言って、マッチングアプリに抵抗があったのですが、結局、相手も登録してるからお互い様という結論に至りましたね。お互いがそっとブロックするだけの話です。ですが、中にはマナーの悪い方や合わない方もいますので、相手を見極める力を養わないといけません!自己責任にはなりますが、出会いの場が極端に少なくなっている今、やはり婚活パーティーマッチングアプリってとっても助かりました。


いい時代になりましたよね。こんな出会いのお手伝いサービスがなければ、おそらく恋人ができない人は結構いるんだと思います。かくいう私も、結婚までの交際人数よりも、離婚後の交際人数の方が多いんですよ(笑´∀`)いや~楽しかったです(←今はもう旦那さんがいるので卒業しています)

もし出会いを求めているけれども、婚活パーティーマッチングアプリに少し抵抗があるという方、騙されたと思って是非!はじめにもお伝えしましたが、四の五の言わずにマッチングアプリをしておいた方が得策です。待っていても出会いはないものです。

私が休職した理由


今更ながら、今日はちょっと真面目に自己紹介をしておきたいと思います。
私は看護師になって14年目、緩和ケア認定看護師になって6年目となりました。ずっと同じ急性期病院に勤めてきました。これまでに、消化器内科、血液内科、呼吸器内科、循環器内科、腎臓内科、内分泌・糖尿病内科での経験がありますが、基本的にずっとがん看護をしてきました。そして、もちろんフルタイム勤務で夜勤も月に5回していました。

月8回以上の休みは担保されていますが、年々どうにも身体がきつくなってきて、片頭痛をさらにこじらせて薬物乱用頭痛にまで陥ってしまいました。そこから抜け出せず、薬を飲みながら働く日々。さすがにきつくて、今までに何度も転職しようと思い、転職サイトに登録したものの、具体的に行動する勇気がもてずに退職をいう選択ができずにいました

そんな折、今年5月に妊娠が発覚し、「やっと産休・育休でこの職場からしばらく離れられる!」と万々歳で気分は有頂天に。それもつかの間、夜勤免除の申請をしようと思っていたタイミングで、流産してしまいました。このダメージは本当にでかかった。これだけ身を粉にして働いてきても、自分の子どもの命は守れないんだなと落ち込み、苦しみ、悲しさから外に出ることもできなくなりました。

そして、仕事中に我が子は心臓の動きを止めてしまったかもしれないという気持ちから、仕事にも行けなくなってしまったんですよね。自分自身で無理を強いてきたので、当時は自分も憎いし、あそこまで働かないといけなかった職場も憎く思ってしまいました。そんなとき、周りはとても優しくて「今まで十分きつい思いをして働いてきたんだから、しっかり休んでいい」と声をかけてくれました。そして、もしかすると私たちの赤ちゃんは、流産という経験から私たち夫婦が【働き方を見直すきっかけ】をくれたんじゃないかと思うようになりました。


休職という道を選んだわけですが、やっぱり職場のみんなへの申し訳なさや、患者さんのことが気がかりではありました。
ですが、休んでみて気づいたんですよね。今まで月に20日以上悩まされていた片頭痛が治療をしていないのに治っていることに。よく寝て、よく食べて、よく笑い、人間らしさを取り戻せていたんです。この10年以上苦しんでいたのに、休んだ1ヶ月の間に片頭痛が治っていて、やっぱり今まで無理をして働いていたことが私の心身を壊していたんだなと気づけました。


そして、休職期間中にひたすら【働き方】を考えるようになったんです。「自分に合う働き方とは?」なんて、今まで一度も立ち止まって考えることがありませんでした。流産の経験はつらかったけれど、この経験がなければ私は間違いなく、いつか立ち直れないほど心身に不調が出ていただろうと思います。


夜勤はしたくない
責任の重い仕事は避けたい
休日はしっかりほしい


今まではそこに所属していることが当たり前だったので、そんなこと考えることさえ許されなかったように思いますが、今では自分の希望に合った職場を探すことだってできるし、自分のキャリアをほしがってくれる職場もあるのではないか?と前向きに考えられるようになりました。「ここで永遠に働き続けなければならない」というわけではなくて、自分がやりがいを感じられる場所で、自分を必要としてくれる場所で働いてみたいと思ったってよかったんです。


今の私には、【退職】して自分に合う職場を吟味して【転職】するという目標があります。せっかく資格を持っているのだから、看護師として必要とされて、誰かの心や体の手当てをしたい。今の職場が合わないからといって、看護師が向いていないわけではないと思います。働く場所は自分で決めていいと思えたのは、思い切って休職するという決断をしたからこそでした。


せっかくなので、緩和ケア認定看護師として、誰かの役に立てるといいなと期待をしながら、焦らず、ゆっくり、自分のペースで考えていきたいなと思います。

救急車はサイレンを鳴らさないで来てほしいってどうなんだ?


すんません(´・ω・`)
普通にぼやきますね。

テレビのニュースで見たんですけど、「救急車のサイレンを鳴らさずに来てほしい」という要望が結構あるんですね。知りませんでした💦サイレン鳴らすなら自家用車で行きますって何(´・ω・`)それほど余裕があるなら、はじめからそうしなさいよ。そんなことを気にしている余裕がない状況だからこそ、救急車を呼ぶ状況なわけでしょうよ。

youtu.be

救急車をタクシーのように使う方って、残念ながらいますよね。救急車で来院したわりに、病棟までは歩いて移動する人も珍しくありません。本当に緊急性があって、自力での移動が危険な場合は救急車を使ってもらうしかない。これは大切。命が最優先ですから。我が家のご近所にも4日連続で救急車が来た家がありますけど、救急隊が慌てている様子もないので、おそらく状態は落ち着いているんだろうと推察されました。4日連続って・・・そんなに状態に変動があるなら入院するという判断を医師がするだろうし、そこを運ばれた後帰宅していると考えられるので。そんなに不安定なら入院できないのかな?って思ってしまいましたね。さすがに毎日だとね。


急性期病棟で看護師をしてると緊急入院があるかないかで、その日の忙しさは全然違います。急患5人~6人とか入ると絶望なんですよね。入院受けができる看護師の方が少ないときもあるというのに。しかも、その中でも緊急性のなさそうな急患が入ってきたときほどうんざりすることはないです。入院の処理って本当に大変なんですよね。アナムネ聴取や電子カルテの処理、書類の説明と受領も。緊急入院してきたかと思えば、帰りたいと言われて同日退院する人もいましたからね(´・ω・`)ですが、入院処理や退院処理は必須なので、残業が確定して、ワークライフバランスなんて崩壊して、離職率が上がるという悪循環を生むんですよ。


看護師がこんなこと言っちゃいけないとは思いつつすみません。
ときには横柄な患者さんもいるわけで。病院を最高級の接待が受けられるホテルだと勘違いされている方も、少数ではありますが、残念ながらいるんですよね。患者ひとりに看護師ひとりで対応するのが普通だろうと。患者が50人入院しているなら、その日は看護師が50人必要だと言われたことがあります(←まじで何言ってんだか)
基本的には、高齢者は人生の先輩なので敬う気持ちはありますよ。ですが、さすがに人間性を疑う発言をされる方もいて、ちょっと・・・なんだかなあって感じですね。


最近、救急車に道を譲らないというドライバーのマナーの悪さもかなり見受けられるので、こちらもだいぶ大きな問題だと思います。救急車は、やはり緊急事態だから出向いているわけで、命がかかっているときに道を譲られず、病院への到着が遅れて医療の提供が後手に回ってしまうと言うのは腹立たしいですね。


何が言いたいかっていうと、救急車はタクシーじゃないから適切に使おうよってことと、そんな救急車が生命の危機的状況にある人を運んでいるんだから、ドライバーは停車して道をあけようよってことでした。救える命は救いたいし、自分や家族の緊急事態に道を譲ってもらえずに後遺症が残ったり命を終えることになったとしたら、やっぱり無念だし許せないですからね。お互い様なんで。

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インフルエンザワクチン

そういや、ちょっとぼやきたいことが。

私は流産をきっかけに仕事を休職しているんですよね。
福利厚生がとてもいいと評判の職場なのですが、今まで大して恩恵を受けたつもりはありませんでした。
ですが、体調の回復と心の安寧のためにゆっくりと時間を作ってもらえたという点、ものすごく感謝しているんです。

そんな中、職場でのインフルエンザワクチン接種の案内の連絡をいただきまして。
さすがに、働きもせずに職員の権利だけ使おうなんて、むしがよすぎるだろうと思って辞退したんですよね。
今年は、コロナとインフル同時流行するのでは?という噂もあるし、やっぱり不安。


ですが、まさかの同じく休職している後輩(入職して2ヶ月で産休に入り、復帰して1ヶ月で休職しているツワモノ)は、ちゃっかりワクチン接種に来ていたという事実をあとで知って驚愕しました。
つえーーーー!

私もそれくらいの図太さがあれば、もう少し生きやすいのかもしれないな。
ていうか、新卒2ヶ月で産休って何?って思ったんですけど、これも今やパワハラになるから禁句でしょうね。
私なら看護学校在学中に妊娠したら、就職は辞退するわ・・・
こわいなあ。

それにしても、インフルエンザの予防接種を受けないのは15年ぶり?いや、17年ぶりくらいかも。
なんだかドキドキしますよね(←ならワクチン打て)
何の落ちもない、ただのぼやきでした。


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2歳児置き去りについて思ったこと

車に取り残されて熱中症で2歳の子が亡くなったっていう事件を観て、私に誰を批判する資格もないのですが、やっぱり純粋に悲しくなりますね。

www.sponichi.co.jp

この事件はいろんな方が思うところや感じることがあるだろうし、おそらくお父さんへの批判が大多数を占めるだろうと予測されます。そして、登園していないという連絡を怠った保育園への批判もあるかもしれませんね。保育園のバスでの死亡事故が取り沙汰された今、子どもを犠牲にしたのに学ばないのか、とかね。想像の範囲ですけれど。これをただ、「お父さんは認知症」とか言っているコメントを見たので、余計な悲しみが生まれたのでSNSを観るのはやめました。


私は流産で子どもを産むことさえできなかったんですよね。
命は粗末にしないでほしいとひっそり思っていました。
繰り返しますが、私に誰かを批判する資格はないですし、誰かを傷つけていいわけではないので、攻撃するための言葉ではありません。


この当事者のお父さんも、決して子どもの命を粗末にしたわけじゃなかったかもしれない。
子どもを登園させたと思い込んでしまうくらいに日々の生活が忙しく、ご夫婦ふたりで3人のお子さんを精一杯い育てていたのかもしれない。そんな想像をしてしまうわけなんだけれども。ここに日本の闇を感じてしまったんですよね、私は(←個人的な考えなので、私の考えももちろん誰かに批判されたくはないんですが)。どれだけ大変な思いをして働いて、大変な思いをして子どもを育てているのか。核家族世帯が増えている中で、家族を養うことや育児をすることって、私が想像しているよりも、きっと壮絶なんだろうと思いました。


それにしても、子どもが犠牲になるのは、やっぱり悲しいです。


きっと、お父さんもお母さんも、亡くなった子の姉妹も深い悲しみの中にいるだろうし、特にお父さんはきっと自分を責めてしまうだろうなと思うので、よく知りもしない他人から攻撃を受けなくてもいいように思います。自分が取り返しのつかないことをしてしまったって1番わかっているだろうから。



私は小児科に勤めたことがないので、子どもが急変したときに看護師として救命するすべを自分が持っているかという点だけをひたすら考えていました。考えてみると、自信がないんですよね。自分の知識と技術のなさを感じたんですよね。助けられるかもしれない命がそこにあって、何もできない自分がそこにいるって、看護師としてこんな情けないことってないなぁ。
まだまだお勉強が足りていないなと思った朝でした。

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【実録】がん患者さんとのコミュニケーション

私は緩和ケア認定看護師として6年目になります。
身体的・社会的・精神的・スピリチュアルな苦痛を抱えている患者さんと面談を繰り返してきました。
がん患者さんは特に【死】を意識することが多く、不安な気持ちで過ごされている方も多く、医療者のちょっとした言葉が気になって傷ついてしまうこともあります。私はスタッフナースとしての業務とは別に、年間50名程度の患者さんと個別で面談をしてきました。言葉の選び方や伝え方の大切さや難しさは、重々承知しております。
そんな私が実践している【使えるコミュニケーションスキル3選】を先日ご紹介しました。
inudogblog.hatenablog.com

認定看護師として、自分の職場だけでなく、地域のコメディカルの方を対象に講習会をしたりもしましたが、教科書的な内容の講義よりもやっぱり【現場の生の声】というのが、1番興味を引くし、今後に活かせる内容になるんだなと感じています。私もコミュニケーションスキルを身につけるまで、自分の言葉や態度が患者さんに苦痛を与えていないか、何が正解なの常に手探りでした。先人が、実際に患者さんからどんな言葉をかけられて、どんな言葉で返しているのか?現場で体験する意外に知るすべがありませんでしたから。体験談を知りたくてたまらなかったんですよね、私は。

ということで、所属部署で講義をするときは、私が面談で対応した症例を紹介していました。講義を終えて、参加していた後輩看護師から「返答に困る質問をされているのに、その返しがすごすぎて鳥肌がたった。絶対自分には思いつかないし、何も返せなかったと思う。感動しました!」とまで嬉しい言葉をかけてもらったことがありました。

実際に私ががん患者さんに何を言われて、なんと返していたか3事例ご紹介したいと思います。
(※個人情報保護のため、詳細は書きません)


1.「死ぬのが怖い。あとどれくらい生きられる?先生は寿命を教えてくれない。
ありがちなやつですね。現場の看護師が苦手とするこの問いかけ。私の職場はパートナーシップ制度で、患者さんと直接関わる看護師+その場で看護記録をする看護師が2人1組でラウンドしていたので、明らかに困ってフリーズしちゃう看護師がほとんどでした。絞り出すように「どれくらい・・・そうですね」とまで言葉が出て、そのあと答えに詰まる後輩が多いなと思っていました。
私がなんと返したか?

▶【死ぬのって怖いですよね。経験者に話を聞けないし、自分が経験していないからただただ怖いですよね。】
怖いと感じている患者さんの気持ちにまずは寄り添う発言が必要ですよね。受容・共感的態度というのはとっても大事です。どうして怖いと思っているのかというと、人間って経験したことがないことに恐怖心を抱きやすい生き物ですから。私だって、死が近いと感じたとき、自分の精神や肉体はどう変化して、魂はどこに行くんだろう?と怖くなるだろうなと思います。

▶【あなた自身は、あとどれくらい生きられると思いますか?】
出ました!『返答に困る質問には、あえて質問で返す』というテクニックですね。
自分の中にもう答えがある患者さんも多いものです。普段の私たちもそういうもので、服を買うときに色で悩んだとして「赤と青どっちが良いと思う?」と尋ねて「赤」と言われると「赤かー。えー、でもやっぱり青にしようかな」みたいなことって経験ありません?自分の中に答えはある場合って、誰にでもありますよね。肯定してもらえるの待ちだったりしますよね。
とはいえ、本当におおよその寿命を知りたいと思っている患者さんもいるかもしれませんよね。その場合は、医師や家族と相談して、伝える場合もあります。私が受けた研修では、季節のお花を伝えるという先生もいました。なんだかおしゃれですよね。「桜が咲く頃かな」とか「コスモスの頃でしょうか」とか。
患者さんにも「今年が最後の桜か」と言われたことがあります。【じゃあ、私と一緒に桜を見ながら昼食を食べましょう!】とお話ししたこともあります。それからというもの、患者さんが桜の開花がまだかと毎日窓の外を眺めて楽しそうにしている姿を思い出します。死が差し迫っているとしても、小さな希望や目標をもつことで、患者さんの心を支えることもできるんですよね。

▶【寿命が気になるんですね。やり残したこととか、何かしておきたいことがあるんですか?】
私としては、これが1番患者さんから引き出したいことです。
寿命が気になるのは、単純にいつまで生きられるのか気になるだけかもしれません。ですが、ほとんどの場合、何かしたいことがあるんです。そこを引き出せるかどうかで、これから先のケアに影響してきます。残された時間で私たち看護師に何ができるのかはやっぱり考え続けなければなりません。
患者を亡くして残される家族にも「最期に希望を叶えてあげられた」と思ってもらいたいし、その思いがつらくても生きていく支えになることもあります。叶えられることであれば、なんとしても叶えて差し上げたいですよね。
患者さんは、身辺整理をしておきたいとか、残してしまう家族を困らせたくないとか、いろんな気持ちをもたれているんですよね。患者さんに残された時間に何ができるのか、何なら叶えられるのか、患者さんだけでなく、家族や医療者と話し合う場面を作りたいものです。


2.「暗闇にひとりでいる夢を見た。死んだらあそこに行くんじゃないかって思うんだよね。
この発言は特殊なエピソードですね。死後の世界を気にされていた患者さんの発言です。死期が近い患者さんに死後の世界を話題にされたとき、看護師さんは動揺してしまうかもしれませんね。患者さんが何を求めているのかわかりませんもんね。後輩看護師からは、この話題を深掘りする勇気がないと言われました。
このときの私の返答とは?

▶【どんな世界でした?苦しい夢でしたか?】
これは純粋に患者さんがどんな夢を見て、どうな風に感じて、どうしてそこを死後の世界と思ったのかが知りたくなったのです。患者さんは「そういえば苦しくはなかったな。誰もいなくてひとりぼっちだったけど、寂しいとも怖いとも痛いとも思わなかった気がする」と教えてくれました。

▶【そこがもし死後の世界だったとして、あなたにとって苦しみのない世界でよかったです】
ホッとしました。患者さんが暗闇の中で苦しむ夢をみて、そこを死後の世界かもしれないと思っていたら、心配になりますよね。ですが、苦しみから解放されていて、静かな環境で恐怖心もなく過ごしていたところを死後の世界かもしれないと教えてくれたのです。安心したし、本当に死後の世界がそんなに穏やかな世界だといいですねと笑い合いました。


3.「私は死ぬのを待つだけ。あんたはまだ若いからいいね。
これは臨床で比較的よく聞いた言葉です。看護師さんによっては「そんなこと言わないでくださいよ」とか「まだ大丈夫ですよ」とか返答に困って何か変なことを口走ってしまうかもしれません。
ですが、緩和ケアってユーモアも必要なんですよね。なんでも真面目すぎるほど真面目に受け取っていると、自分も患者さんも苦しくなるときがあります。
患者さんのキャラクターを把握しておくことは重要ですが、ユーモアを交えて返すことだってあります。真剣に答えるときはとことん真剣に、ですが、抜くところは抜いて少し気持ちが和む時間を作るのも大切です。『緩和』って緩めて和むと書くんですよね。つらさを緩めて、こころが和むときを提供しなければ!

▶【みんないつか死ぬんだから!私もあとで逝きますから、またあっちの世界で会いましょう!】
ジョークが好きな明るい患者さんだけでなく、どちらかというとおとなしく真面目な印象の患者さんであっても、ときどきユーモアを交えてコミュニケーションをとるようにしています。患者さんって案外、生きとし生けるもの皆いつか死ぬということを忘れがちなんですよね。いや、私もそりゃいつか死ぬからな!と思うわけですよ。死後の世界があるかどうかわかりませんが、私は魂が還る場所はあるのかなって勝手に信じているので、そこでまた会えたらいいなと純粋に思っています。だから、死が怖くて悲しいだけではないんだと患者さんが思えたら、どんなに気が楽になるだろうって感じてるんですよね。


コミュニケーションは、受け手に決定権があるので、自分が伝えたい意図が伝わらないことだってあります。これはもう、本当に場数を踏むしかないんです。不快にさせてしまう可能性だってありますが、その逆で患者さんの心を救える看護師になれる可能性だってあるんです。その場から逃げずにコミュニケーションスキルを磨く努力をしたからこそ、患者さんから「話を聞いてほしい」と指名をされるようになったし、スタッフからも「患者さんにこう言われて困ったけど、そんなときどう返しますか?」と相談を受けるようになりました。繰り返し鍛錬するのみです。

正解と不正解の判定が難しいのも事実です。だからこそ、そんなときは認定看護師を現場に巻き込むといいと思います。実践場面をその場で見れるのが1番勉強になると思います!私も自分のコミュニケーションに自信がないときは、先輩の認定看護師の面談の様子をこっそり見学させてもらってました。教科書には載っていないので、どんな雰囲気で、どんな言葉を選んで、どんな態度を示しているのか、生で見るのが1番です。


今回はたった3例のご紹介だったのですが、誰かの参考になるといいなと思っています。


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私のコロナ疲れ~第8波ですってよ~


また増えてきましたね。コロナ。
第8波があっという間にやってきましたね。

コロナの流行で大変だったことをちょこっとぼやきます。
たしか2月頃だったかな、1番きつかったのは。

がんの患者さんも多く、化学療法を受けている方が多い病棟に勤めていると、コロナの流行は本当に心苦しいものでした。がんの治療をしたいのに、入退院を制限しなければならなくなったし、クラスターが発生したらがん治療に不慣れな病棟でがん患者の対応をしなければならない問題も出てきます。抗がん剤を取り扱ったことがない看護師が、ある日突然抗がん剤の管理を任されるわけですから、看護師も患者さんも不安でしょう。

コロナの影響は本当に大きくて、コロナ禍で看護実習を経験していない世代が入職したこともあり、病棟に配属された新人の5人中4人が精神的な不調を訴えて病休に入る事態となりました。新人看護師は、シンプルにコミュニケーションがとれなかったんですよね。
実習を経験していないと、臨床のイメージはつかないし、自分がバリバリ働くことをイメージしていた新人さんは、リアリティショックを受けてしまいます。臨床でも感染面の問題で集合教育は極端に減らしたので、他部署の同期との語らいの場もなかったので、つらかったと思います。

そこで、3年目以上の看護師ばかりがオーバーワークを強いられるんですよね。
転倒リスクの高い患者さんの離礁センサーが反応したとしても、フルPPE装着で入室するまでに時間を要します。感染を拡大させないためには、転倒もある程度発生しても仕方ないんじゃないかとさえ思ってしまう現場でした。実際、PPEを着用している間に病室から物音がするケースもあります。

そして、担当患者を固定した方がいいだろうという判断で、毎日人工呼吸器管理中の重症患者を担当することになった私。気力も体力も、腰も限界でした。導線を短くするよう指導が入り、重傷患者をメインで担当していた私は、一時期呼吸器3台を担当しながら、観察室入室中の認知症の患者さんも担当していたため、仕事が本当にいやでした。そんな中、メンタル病んで復帰したてのメンバーはのんびりと楽しそうにナースステーションにいるという・・・そして元気に「お先に失礼します!」と置いて帰られる日々。きみたちは17時に帰れるけど、私は毎日21時過ぎまで働いてるんだぞ!
私のメンタルが崩壊しそうだわ(`´)

こんな状況で、新人~2年目看護師が育たず、抗がん剤を扱える看護師と入院受けができる看護師が限られていました。
ということは、先輩看護師だけがただただ忙しい
1~2年目の看護師は定時に帰る。そしてその2年目看護師が遊びまくっているという話を聞くと・・・

いや~心底疲れましたね

もうコロナ禍の労働きつすぎて、いつ終わりが来るんだって感じです。まじで飲み歩いて感染拡大とかだけはしないでほしい。節度ある行動をお願いしたいものです。私も旅行したいし電車乗りたい。飲み会だって行きたいです。

・・現場からは以上です。

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